2級建築施工管理技士はどんな資格?取得するメリットについても紹介
建築現場では、現場監督や工事進行を管理する人材が必要となります。
これらの役割を担うのが施工管理技士です。
施工管理技士は、国家試験である「施工管理技術検定」に合格した人がなれるものですが、1級と2級に階級が分かれています。
ここでは、中小規模や一般の住宅の建築現場で責任者として活躍できる2級建築施工管理技士の概要やメリットについて解説していきます。
2級建築施工管理技士の仕事とは?
建築現場ではさまざまな施工管理技士が活躍していますが、「土木」や「電気」、「造園」などさまざまな種目があります。
その中の「建築」を担当するのが、建築施工管理技士になります。
2級建築施工管理技士というのは、施工計画を作成したり、現場の工程管理をしたり、安全や品質まで幅広い業務の管理を行うための資格であり、建設現場には必須の存在です。
1級建築施工管理技士と2級建築施工管理技士の違い
建築施工管理技士には1級と2級がありますが、仕事の内容に関してはそれほど大きな違いはありません。
1級の場合は管理技術者として仕事ができますが、2級と同じく施工計画書を作成しますし、工程や安全、品質、他の管理技士とのスケジュール調整を管理する仕事も行います。
1級と2級の違いは、扱える建設現場の規模の大きさが挙げられます。
2級の場合は請負金額が4,000万円以下の建設現場のみで、1級を取得しているとマンションやオフィスビルなど大規模な現場に関われるというのが違いになります。
現場の規模が違うということは、就職先や年収にも違いが出てきます。
また、2級建築施工管理技士が担当できるのは主任技術者までであり、「多数の下請業者を使う場合に必要となる管理技術者になるには、1級の資格を取得してなければいけない」というのも違いとなります。
しかし、2級であってもより多くの専門知識を習得したり経験値を積んだりすることで、1級並みの年収を得られることもあります。
2級建築施工管理技士になるメリット
2級建築成功管理技士の合格率は、令和元年の合格率が約28%、令和2年は約32%となっていることから分かるように、受験をすれば誰でも受かるという簡単な試験ではありません。
しかし、それだけに希少価値がある資格とも言えます。
ここでは、資格を取得するメリットを紹介するので、今後の参考にしてください。
1級よりも合格率が高い
当然ですが、2級は1級よりも試験内容が簡単なので、合格率が高いというメリットがあります。
そもそも、1級の受験資格には実務経験や一定の学歴が条件となるため、受験できない人も少なくありません。
また、2級の受験資格は1級の受験資格よりもハードルが低いことから、資格取得を目指しやすいので、建築関係の資格を取りたいという方にはおすすめです。
年収アップが目指せる
建築関係の仕事は比較的高い収入を得られますが、現場仕事の場合は天井が決まっているので、ある程度までの日給を得るようになるとそれ以上アップさせるのは難しいのが実情です。
2級建築施工管理技士の資格を取得すれば、主任技術者として働けるので資格手当がついたり、一時金が支給されたり、会社によってはベースアップも見込めます。
また、主任技術者は仕事の幅も広く責任者にもなれるので、やる気次第ではスキルアップも目指せます。
就職・転職に有利
一般建設業や特定建設業の許可を受けている建設業者は、営業所ごとに専任の技術者を配置しなければなりません。
これは建設業法で決められていることで、どの会社でも必ず1級または2級建築施工管理技士を配置しています。
そのため、2級の資格保持者は需要が高く、就職や転職が有利になるというメリットも得られます。
2級建築施工管理技士の資格取得について
2級建築施工管理技士は国家資格なので、当然ですが試験があり、合格しなければ資格は取得できません。
また、受験資格があり、誰でも受験できるわけではないので、資格取得を目指す方は詳しい内容をチェックしておきましょう。
受験資格について
試験は第一次検定と第二次検定があります。
第一次検定の受検資格は、「試験が実施される年度に満17歳以上」となっているので、簡単にいうと17歳以上であれば受験することが可能です。
しかし、第二次検定の場合は以下の条件のうちいずれか一つに該当していなければなりません。
第二次検定の受検資格
1 | 1級建築士の合格者 |
2 | 令和2年までの2級建築施工管理技術検定試験の学科試験の合格者で有効期間内であること |
3 | 令和3年度以降の第一次検定合格者 |
上記の条件のうち、実務経験がなくても受験できるのは「第一次検定に合格している」人となっています。
こう見ると、「第一次検定に合格している」という条件が有利に思えるかもしれませんが、資格を活かせるのは建設現場なので、実務経験を積んで資格取得を目指すのがベストです。
試験の内容について
第一次検定の試験内容は、施工管理を的確に実施するために必要な基礎知識となります。
第二次検定の試験内容は、施工管理の応用力に関する問題が中心となっています。
科目は「建築学等」「施行管理法」「法規」「司法」の4つに分かれていて、すべてマークシート方式、四肢択一です。
実地試験は全5問、経験記述と施工用語や法規に関する問題を記述式で解答します。
2級建築施工管理技士の資格は働きながら取得を目指そう
2級建築施工管理技士の資格取得を目指したくても、合格率を見ると「働きながらでは難しい」と思ってしまう方もいるでしょう。
確かに、普通の会社で働きながら勉強をして、資格を取得するのはハードかもしれませんが、実際に経験を積める業界で働きながら知識を技術を身につけていけば、資格取得は夢ではありません。
京和工業株式会社では、住宅・建築・土木など、幅広い事業を展開しています。
建築施工管理技士に興味がある方は資格支援制度もあるので、お問い合わせください。